砥石の面直しとは?やり方やおすすめの代用・ダイヤモンド砥石を解説
フライパンや鍋などの料理道具を選ぶ際のヒントや体験談をまとめた記事です。

包丁の鋭い切れ味を保つために欠かせない「砥石」ですが、刃を当てて研いでいくうちに、どうしても中央部分ばかりが削れて凹んでしまいます。そこで必要になるのが「砥石の面直し」というお手入れです。しかし、いざ砥石のメンテナンスをしようと思っても、正しいやり方が分からなかったり、専用の面直し砥石のほかにダイヤモンド砥石が良いのか、あるいは身近なもので代用できないかと悩むケースは少なくありません。
面直しを怠ったまま凹んだ砥石で包丁を研ぎ続けると、刃の形状が崩れてしまい、いくら時間をかけても本来の切れ味は戻りません。切れ味が悪いと切断面が乱れやすく、食材によっては食感や見た目に影響を及ぼすこともあります。砥石を平らに戻すためには、一般的な修正砥石のほかに、削る力が強いダイヤモンド砥石などが使われますが、仕上げ砥石やセラミック砥石など、対象となる砥石の種類によって選ぶべき道具や番手は異なります。
本記事では、砥石の面直しの正しいやり方や手順から、sk11、エビ印、スエヒロといった代表的なブランドの特徴までを解説します。また、100均の道具やコンクリートでの代用における注意点も整理しています。この記事を読めば、ご自身の砥石にぴったりの面直し方法が見つかり、いつでも鋭い包丁で快適に料理を楽しめるようになるはずです。
記事のポイント
- 面直しをしないと砥石が凹み、包丁に鋭利な刃がつかなくなる原因となる
- 面直しには専用の修正砥石か、平面精度が高く削りやすいダイヤモンド砥石が適している
- 小型シャープナーやコンクリートでの代用は、平面が崩れやすいため推奨されないことが多い
- 仕上げ砥石の面直しには細かい番手を選ぶか、表面を滑らかに整える工夫が必要になる
目次
砥石の面直しとは?正しいやり方と番手の選び方

この章では、砥石の面直しの基本について整理します。面直しが必要な理由から、具体的な手順、ダイヤモンド砥石の番手の選び方、柔軟な代用品のリスクまで、正しい知識を身につけるためのポイントを解説します。
- 口コミ調査:面直しをしないと包丁が研げない?
- 砥石の面直しの正しいやり方と手順
- 面直し用ダイヤモンド砥石の適切な番手は?
- 仕上げ砥石やセラミック砥石の面直しはどうする?
- よくある誤解:コンクリートブロックや100均・ニトリの道具で代用できる?
口コミ調査:面直しをしないと包丁が研げない?
砥石の面直しは、包丁研ぎにおいて非常に重要な工程です。大手通販サイトなどのカスタマーレビューでは、「かなり凹みを生じていた砥石の平面を取り戻した結果、包丁の研ぎ出しもスムーズに行えるようになった」という趣旨の声も見られます。
実際、大手砥石メーカーであるナニワ研磨工業の公式サイトでも、凹んだ表面で研いでも鋭利な刃がつかない旨が解説されています。凹んだ砥石で研ぐと、包丁の刃先が丸みを帯びてしまったり、刃線がガタガタになってしまいます。包丁がスッと食材に入る気持ち良い切れ味を維持するためには、砥石自体が常に真っ平らであることが大切です。
砥石の面直しの正しいやり方と手順
面直しのやり方は、視覚的に平らになったことを確認しながら進めるのが確実です。まず、対象となる砥石の表面に、鉛筆で網目状に線を引きます。次に、砥石と面直し砥石の両方にたっぷりと水を含ませます(吸水不要の砥石の場合は表面を濡らすだけで構いません)。
準備ができたら、面直し砥石を砥石の表面に当てて、全体を均等に削るようにこすり合わせます。削れていくと鉛筆の線が徐々に消えていきます。凹んでいる中央部分は線が最後まで残りやすいため、すべての鉛筆の線が完全に消えれば、表面が真っ平らになった目安です。最後に流水で削りカスをきれいに洗い流せば完了です。最終的には各製品の取扱説明書に従って、適切な水分量を保ちながら作業を行ってください。
面直し用ダイヤモンド砥石の適切な番手は?
面直しには、通常の修正砥石のほかに、金属板にダイヤモンド粒子を電着させた「ダイヤモンド砥石」がよく使われます。ダイヤモンド砥石は非常に硬く研削力が高いため、短時間で効率よく面直しができるのが特徴です。
一般的には、荒砥石(#200〜#400程度)や中砥石(#1000程度)を平らにするには、削る力が強い荒目から中目(#150〜#400程度)の番手が選ばれることが多いですが、砥石の硬さや凹み量、使用する製品の推奨により適正は異なります。番手の数字が小さいほど目が粗く、大きく凹んだ砥石を一気に削り落とするのに向いています。ただし、力を入れすぎるとダイヤモンドの粒子が剥がれ落ちて寿命を縮める原因になるため、水を含ませながら撫でるように軽くこするのが長持ちさせるコツです。
仕上げ砥石やセラミック砥石の面直しはどうする?
日常的な包丁研ぎの仕上げに使う「仕上げ砥石(#3000以上など)」の面直しには少し注意が必要です。仕上げ砥石に対して目の粗い面直し砥石(#100前後など)を使うと、砥石の表面が粗れて刃先の仕上がりに悪影響を与えることがあります。
仕上げ砥石の面直しには、中仕上用の細かい修正砥石(#1000前後など)を使うのが一般的です。もし荒い面直し砥石しか手元にない場合は、面直しをした後に、同等の細かい番手の砥石同士をこすり合わせる「共擦り(ともずり)」を行ったり、名倉砥石を使ったりして表面の小傷を消して滑らかに整える必要があります。また、硬質なセラミック砥石では、一般的な修正砥石では削りにくいためダイヤモンド砥石が有効な場合が多いですが、適否は製品の取扱説明書に従ってください。
よくある誤解:コンクリートブロックや100均・ニトリの道具で代用できる?
面直し砥石を持っていない場合、「コンクリートブロックの平らな面でこすれば代用できるのでは?」と考える方もいます。確かに古くから知られる方法ではありますが、コンクリートブロックは平面精度や混入している骨材の影響で、砥石に深い傷や欠けを生じさせるおそれがあるため、メーカー推奨の方法ではないことが多いです。
同様に、100均やニトリなどで販売されている小型のダイヤモンドシャープナーや簡易的な砥石で代用しようとするケースもあります。しかし、一般的な小型シャープナー類は面直し用途を想定しておらず、砥石全体を平らに削るだけの十分な面積と平面精度を備えていないことが多いため不向きです。小さな道具で部分的にこすると、かえって砥石の表面を波打たせてしまう原因になるため、面直しには専用の十分な大きさを持った修正砥石の使用をおすすめします。
砥石の面直しにおすすめの道具とブランド別特徴

この章では、面直し砥石として知られる代表的なブランドや製品の特徴を整理します。それぞれの道具の特性を知ることで、手持ちの砥石や研ぎの頻度に合った適切な道具選びができるようになります。
sk11(藤原産業)のダイヤモンド砥石の特徴
DIY工具を展開する藤原産業の「sk11」ブランドからは、面直しにも活用できるダイヤモンド砥石が販売されています。
例えば、sk11の「両面ダイヤモンド砥石(#400/#1000)」などは、本来は硬い刃物を研ぐためのものですが、一般的な砥石よりも摩耗に強く、面直し砥石自体が凹む心配がないため、効率よく作業を進めることができます。非常に研削力が高いため、作業時は必ず水をかけながら行い、削りすぎに注意する必要があります。
エビ印(ナニワ研磨工業)の面直し砥石の特徴
研磨材の専門メーカーであるナニワ研磨工業の「エビ印」ブランドからは、用途に応じた様々な修正砥石が展開されています。一部の面直し砥石(「溝入り面直し砥石」など)には、砥石の表面に「溝」が入っているのが特徴です。
この溝があることで、砥石をこすり合わせた際に出る泥状の削りカスが排出されやすくなり、砥石同士が吸い付いて動かなくなる現象を防ぎます。製品ラインナップには、著しく凹んだ砥石を削るのに適した非常に粗い番手(#24)の製品なども用意されています。製品によっては、研磨材である「金剛砂(こんごうしゃ)」を併用することでより素早く削れるとされています。
スエヒロ(末広)の修正砥石の特徴
砥石専門メーカーの「スエヒロ(末広)」は、対象となる砥石の粒度に合わせて選べる修正砥石をラインナップしています。例えば、中・荒修正用の「SS-1」や、中仕上修正用の「SS-2」などが挙げられます。
スエヒロの製品には、収納ケースがそのまま持ち手(ハンドル)として機能する設計のものもあり、力を伝えやすいよう工夫されています。日々のこまめなメンテナンスにおいて、作業性を考慮した設計がなされているのが特徴です。
まとめ:砥石の面直しで包丁の切れ味を長持ちさせよう

砥石の面直しは、包丁の切れ味を最大限に引き出し、料理をより美味しく楽しくするための大切な準備作業です。今回の記事で解説したポイントを振り返ります。
- 砥石は使うたびに中央が凹むため、定期的な面直しが不可欠である
- 凹んだ砥石で研ぐと包丁の刃の形状が崩れ、鋭利な刃がつかなくなる原因となる
- 面直しが完了した目安は、鉛筆で引いた網目状の線がすべて消えること
- 荒砥石や中砥石の面直しには、一般的に研削力が高いダイヤモンド砥石が適している
- 仕上げ砥石の面直しには、表面を粗らさないよう細かい番手の修正砥石を使うか、共擦りを行う
- セラミック砥石は硬質であるため、製品の指示に従い、必要に応じてダイヤモンド砥石を使用する
- コンクリートブロックでの代用は、砥石を傷めるおそれがあるため推奨されないことが多い
- 小型シャープナーでは、砥石全体の平面を出すことが難しく、不向きな場合が多い
- エビ印の溝入りタイプなどは、削りカスが抜けやすく作業がスムーズに進む
- スエヒロなど、用途や作業性に合わせた専用の修正砥石を選ぶことが重要である
包丁を研ぐ前に砥石が平らであるかを確認する習慣をつけるだけで、研ぎの仕上がりは劇的に変わります。ご自身の砥石の硬さや種類に合った面直し道具を手に入れて、ぜひ快適な調理環境を整えてみてください。
参考情報・出典
ナニワ研磨工業株式会社:砥石のメンテナンス
https://www.naniwa-kenma.co.jp/sharpening/maintenance/
ナニワ研磨工業株式会社:角砥石用修正砥石(溝入)荒目
https://www.naniwa-kenma.co.jp/product/sharpening_stone/maintenance/item_000454.html
藤原産業株式会社:SK11 両面ダイヤモンド砥石 #400/#1000
https://www.fujiwarasangyo-markeweb2.com/DispDetail.do?volumeName=00017&itemID=t000100006048
株式会社末広:修正砥石
https://www.suehiro-toishi.com/category/category/syuusei/
作成日: 2026-03-30 12:52:42
更新日: 2026-03-30 12:52:42
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