生涯〜半生にわたる相棒を選ぶならこれ|日本橋 木屋 梅治作 牛刀 20cm
フライパンや鍋などの料理道具を選ぶ際のヒントや体験談をまとめた記事です。

筆者がプロとして料理の道を歩み始めることを決めた際に、初めてのちゃんとした一本をと思い購入したのが、この「日本橋 木屋」の牛刀です。
日本のものづくりの中心地として、江戸時代からの歴史を誇る日本橋。木屋は、そんな日本の伝統文化の中心地に拠点を構える、400年以上の歴史を持つ刃物メーカーの老舗です。
筆者が「最初の一本」に木屋の包丁を選んだ理由は、大きく3つあります。
1.一体型で衛生的
2.研ぎの練習に最適
3.比較的手頃な価格
1.一体型で衛生的

日本の伝統的な和包丁は、基本的に木製の柄が採用されており、刃と柄を分離することができます。柄が脆くなったり、刃を鍛え直したくなったりした場合に便利な仕様で、これは製鋼や鍛冶といった文化が脈々と受け継がれてきた日本ならではのアイデアかと思います。
また、刃が傷みやすい魚介を扱う機会が多いこと、包丁を水にさらす機会が多いため柄がくたびれやすいことといった背景もあるでしょう。
一方、一体型は刃と柄が一体で構成されており、両者の間にほとんど隙間がありません。そのため、衛生的に活用しやすく、保存の際のカビのリスクも比較的小さめです。特に梅治作の牛刀は、硬くて密度の高い黒檀を柄の素材に採用しているため、カビ・欠け・腐敗といったリスクに強いのが特徴です。
また、はじめは肉・魚・野菜など、さまざまな食材に対応できる一本がほしいということで、牛刀を選びました。
2.研ぎの練習に最適

当時の筆者はまだ包丁を上手に研ぐ技術を持っていなかったため、とにかく包丁を使い倒し、メンテナンスし、さらに使い倒してメンテナンスし──というループを徹底する必要を感じていました。そのため、よりメンテナンスの質が問われる包丁を選びました。
かといって、いきなりメンテナンス難度の高い鋼を所有するのにも勇気がいります。そこで梅治作の登場です。
この包丁は、素材に武生V1号鋼が採用されています。この鋼材はステンレスに区分されますが、雰囲気としては「鋼のようにしなやかで研ぎやすく、ステンレスのように錆びにくい」といった感じです。要するに「鋼とステンレスの間」という印象で、プロはもちろん初心者にも扱いやすいのが大きな利点です。
お陰様で研ぎの練習にも身が入り、筆者はこれまで一度たりともコンコルド包丁(不適切な研ぎにより変形した包丁のこと)を生んでいません。
3.比較的手頃な価格

梅治作は、現代の名工といわれる二代目梅治、村上文雄氏が製作する一級品です。木屋のスタンダードな包丁よりもグレードの高いラインナップで、しっかりとメンテナンスすれば半生近くにわたり愛用できる品です。
かといって目ん玉が飛び出るような値段ということもなく、プロだけでなく、家庭でこだわり料理を楽しむ趣味人にも手を伸ばしやすい価格帯です。
牛刀は包丁の基本的な使い方やメンテナンスを学ぶのに最適です。特に料理にこだわりを持つ人には、梅治作の牛刀がおすすめ。何十年も使い倒し、研がれることで刃渡りが短くなったら、やがてはこの牛刀をペティナイフとして使うのが筆者の夢です。
作成日: 2026-02-03 02:47:20
更新日: 2026-02-03 02:49:52
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